火垂るの墓は何故7年間放送されなかったの？他のジブリ作品の放送年についても徹底調査！

2025年8月15日、終戦から80年を迎えるこの日に7年ぶりに金曜ロードショーで放送されることが決まった火垂るの墓（ほたるのはか）。

発表

高畑勲監督作
8月15日『#火垂るの墓』

戦後80年
今こそかみしめたい命の物語

戦火を生きた幼い兄妹が懸命に生きようとする心震わす感動作 pic.twitter.com/7WKKs4ZU71

— アンク＠金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) May 26, 2025

金曜ロードショーは1985年10月にスタートし、これまでに様々なジブリ作品を繰り返し放送してきました。

火垂るの墓も1989年以降、1年～4年おきに放送され、これまでに計13回放送されています。

そこで今回は、火垂るの墓（ほたるのはか）がこれまでに放送された年や、放送されなくなった理由について徹底調査してみましたのでご覧ください。

火垂るの墓について

1988年4月に公開されたスタジオジブリの映画「火垂るの墓(ほたるのはか)」。

この作品は誕生から30年以上経った今もなお、世代を超えて多くの方に鑑賞されている名作アニメです。

火垂るの墓の原作は、野坂昭如さんが自身の戦争体験をもとに描いた短編小説。

また、この短編小説は第58回直木賞を受賞されており、多くの人から愛される作品となっているようです。

それでは、火垂るの墓がこれまでに放送された年について見てみましょう。

火垂るの墓が7年ぶりに金曜ロードショーで放送

スタジオジブリの映画「火垂るの墓(ほたるのはか)」は1989年に地上波初放送以降、計13回金曜ロードショーで放送されました。

火垂るの墓がこれまでに放送された年について一覧にまとめてみましたのでご覧ください。

これまでに何回も金曜ロードショーで取り上げられてきた火垂るの墓ですが

高畑勲監督の死去を受け、2018年4月13日に放送されて以降、この作品が放送されることはありませんでした。

しかし、なぜ火垂るの墓はテレビで放送されなくなってしまったのでしょうか。

何故火垂るの墓は何故7年間放送されていなかったの？

火垂るの墓(ほたるのはか)が放送されなくなった理由について徹底調査してみました。

火垂るの墓の放送に7年もの空白が続いた理由について以下のことが考えられます。

それでは放送されなくなった理由について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

火垂るの墓が放送されなかった理由　①視聴率の低迷

火垂るの墓(ほたるのはか)が放送されなくなった理由について「視聴率の低迷」が考えられます。

火垂るの墓が初めてテレビ放送された1989年8月11日。

この時の視聴率は20.9％と高視聴率を叩き出しました。

また、6回目の放送となる2001年8月10日には、21.5％とこれまでの放送の中で最高視聴率に。

しかしここから火垂るの墓の視聴率は低下していきます。

放送回数	放送日	視聴率
7回目	2003年8月22日	15.1％
8回目	2005年8月5日	13.2％
9回目	2007年9月21日	7.7％
10回目	2009年8月14日	9.4%
11回目	2013年11月22日	9.5％
12回目	2015年8月14日	9.4％
13回目	2018年4月13日	6.7％

最後の放送となった2018年4月13日には、最低視聴率となる6.7％を記録。

このように、火垂るの墓の視聴率が低迷してしまったことで放送されなくなったと思われます。

火垂るの墓が放送されなかった理由　②作風

火垂るの墓(ほたるのはか)が放送されなくなった理由について「作風」が関係あると思われます。

火垂るの墓は戦争体験を元に描かれた作品ということもあり、中には過激なシーンなどがたくさん含まれています。

その結果、保護者の間では「子供に見せたくない」といった声も上がっているとか…

特に空襲のシーンや節子が栄養失調で亡くなってしまうシーン、そしてお母さんが重症やけどで包帯でグルグル巻きにされているシーン。

また、清太が14歳にして1人ぼっちになってしまうなど、この作品を見た視聴者から「トラウマで夜寝れなくなった」と言った声も多く上がっています。

火垂るの墓、火傷包帯グルグル巻きミイラお母さんでトラウマになった(初見当時小学生)
自分の母親が同じ状況になったらと思って泣いたし、そもそもグロいし怖いし夜眠れなくなった

引用元：みやこ on X

火垂るの墓、
小さい頃本でお母さんが包帯ぐるぐる巻きにされているのを見たのがトラウマ 今でも思い出したくない怖さ

引用元：めろこ on X

このように戦争体験を元に描いている作品だからこそ

過激なシーンが多い作風に対し視聴者の間で「トラウマになる」と話題になったことで放送されなくなったのではないでしょうか。

火垂るの墓が放送されなかった理由　③放映権の問題

火垂るの墓(ほたるのはか)が7年もの間、放送されなかった背景には放送権に関する問題があったようです。

2023年10月にジブリの親会社となった日本テレビ。

これにより、日本テレビは多くのジブリ作品の著作権や放送権を持つようになりました。

しかし、「火垂るの墓」の権利は日本テレビではなく、原作文庫版の出版元である新潮社が持っていたようです。

「火垂るの墓」の放送権を新潮社が持っている以上、テレビで放送するには新潮社へ放送料を支払う必要があります。

ジブリ作品は日本テレビにとって、自前で広告収入を得られる『ドル箱コンテンツ』と言われています。

そして同じジブリ作品である「火垂るの墓」もコストが掛かる作品の1つです。

そのため、日本テレビは放送権をもっておらず、また放送するのにはコストが掛かるとされる火垂るの墓は放送されなくなったと思われます。

火垂るの墓が放送されなかった理由　④放送禁止だった

火垂るの墓(ほたるのはか)が放送されなくなった理由について、「放送を禁止」されていたのではないかと言った声もあるようです。

火垂るの墓は、第二次世界大戦の真っ只中を描いている作品であったことから、『反戦映画』であると見なさ

「国の軍事法に対して反対しているのか」と敵視されました。

また、この映画は保安法案を通した政府にとっては都合が悪く

政治的圧力により『反戦映画』であるとみなされてしまった火垂るの墓を「放送禁止したのでは？」と言った説もあるようです。

しかし、これに対して高畑監督は『反戦映画ではない』と明言。

「反戦やただ涙を誘うような映画ではなく、戦争時代に生まれた普通の兄妹の日常を描いた悲劇の物語だ」と語られています。

このような理由から、火垂るの墓はテレビで放送されなくなったのではないかと考えられています。

終戦から80年がたち、ほとんどの人が戦争の実情を知らない今

2025年8月に火垂るの墓が再び放送されることの意味。

これについて今一度考えてみる必要があるのかと思っております。

金曜ロードショーで放送されたジブリ作品の放送年一覧

スタジオジブリ作品は、映画版だけでなんと24作品もの種類があります。

この24もの作品がある中で、ジブリの放送権を持つ日本テレビの福田博之社長は

「何故これまで7年間火垂るの墓が放送されていなかったのか」という質問に対して

「ほかにも放送していないジブリ作品はある」ことを明かしています。

調べてみると実際に「レッドタートル ある島の物語」はこれまで金曜ロードショーで一度も放送されていない作品のようです。

また、「おもひでぽろぽろ」や「平成狸合戦ぽんぽこ」、「かぐや姫の物語」などは2020年以降放送されていません。

また、ジブリ作品の中でも人気の下記作品がこれまでに放送された回数等について一覧にまとめてみましたのでご覧ください。

作品名	映画公開年	最後の地上波放送	放送回数
風の谷のナウシカ	1984	2023年7月7日	19回
天空の城ラピュタ	1986	2024年8月30日	19回
となりのトトロ	1988	2024年8月23日	19回
魔女の宅急便	1989	2024年3月22日	16回
紅の豚	1992	2025年5月9日	14回
耳をすませば	1995	2024年5月10日	13回
もののけ姫	1997	2023年7月12日	12回
千と千尋の神隠し	2001	2024年1月5日	11回
ハウルの動く城	2004	2025年1月3日	9回

火垂るの墓の金曜ロードショー放送についてまとめ

ここまで火垂るの墓の金曜ロードショー放送についてご紹介してきました。

最後に火垂るの墓の金曜ロードショー放送について、一覧にまとめてみましたのでご覧ください。

戦争のリアルが描かれたこの「火垂るの墓」。

終戦から何十年も経ったこの時代に、当時を知る人々は少ないのが現実です。

そんな時代だからこそ、この「火垂るの墓」は見るべき作品の1つなのかもしれませんね。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

日本テレビ実写版火垂るの墓サイト

火垂るの墓ジブリ公式サイト

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