2021年に朝倉未来さんが発案し設立された格闘技イベント「BreakingDown(ブレイキングダウン)」は、独自のルールとエンターテイメント性で多くの注目を集めています。
喧嘩自慢、格闘技経験者、元プロ格闘家など様々なバックグラウンドを持つ選手が集い、1分1ラウンド制という短時間での激しい試合が特徴です。
そこで今回は、BreakingDownの基本ルールや大会の歴史、RIZIN・DEEPといった他の格闘技団体との違いについて詳しく紹介します。

ブレイキングダウンの基礎について紹介してくぜ
・BreakingDownの成り立ちと概要
・基本的なルールと試合形式
・階級制度と判定基準
・過去大会の歴史と重要な出来事
・RIZIN・DEEPとのルール比較 ・今後の展望と課題
ブレイキングダウンって何?(成り立ちや概要紹介)
では、まずBreakingDownの成り立ちと概要について紹介します。
BreakingDownは、2021年2月25日に設立発表会が開催された日本の格闘技イベントおよび同イベントの運営会社です。
現在の代表取締役は朝倉未来さんが務めており、「1分間最強の男を決める」をコンセプトとした独自の格闘技大会として注目を集めています。
朝倉未来さんが発案したこの大会は、喧嘩自慢、格闘技経験者、元プロ格闘家などのアマチュア選手の出場を中心としながら、現役のプロ格闘家も出場している格闘技イベントです。
2021年3月に朝倉未来さん発案のもと1分1ラウンドルールのアマチュア総合格闘技大会として設立されました。
ブレイキングダウン誕生のきっかけ
では次にブレイキングダウン誕生のきっかけについて紹介したいと思います。
『グラップラー刃牙』の作者である板垣恵介さんとの対談がきっかけとなります。
この対談で「1分だけの試合があったら面白い」と盛り上がり
自身のYouTubeチャンネルでもメンバー同士で1分ルールで真剣勝負させたことがあってその時にRIZINの下手な試合より面白いかもと思ったことで誕生しました。
・体力の計算がない全力のぶつかり合い
・1分最強説のロマン
→素人でもプロに勝てるのか
→どの格闘技が最強なのか
・喧嘩自慢達の登竜門
これらの発想から生まれたBreakingDownは、格闘技の新たな可能性を切り開く革新的なイベントとして多くの注目を集めることになりました。

初期の頃はどの格闘技が1分最強なのかって
いう色が強かったよな
BreakingDownの基本ルールと特徴
BreakingDownの試合は独自のルールで行われており、他の格闘技団体とは大きく異なる特徴を持っています。
ここではその詳細なルールと特徴について解説します。

RIZINやDEEPなどの他団体との違いについても紹介するぜ!
BreakingDownの基本ルールと特徴 ①試合形式
BreakingDownの最大の特徴は、その短い試合時間にあります。
従来の格闘技と比較して極端に短い1分という時間設定が、選手たちの戦い方を大きく変えています。
BreakingDownの基本的な試合形式は以下の通りです。
・1分1ラウンド制
・判定で引き分けの場合は1分間の延長ラウンドを実施
・主催者が用意したオープンフィンガーグローブを使用
※お互いの合意があればベアナックルも可
・ダウンは基本的に2ダウン
・トーナメントの場合は1ダウン、決勝戦は2ダウン
この短い試合時間により、選手たちは「試合開始からフルスロットル」の攻撃を余儀なくされ、体力温存や様子見などの戦略が通用しません。
これが見応えのある激しい打ち合いを生み出し、視聴者を魅了する要因となっています。
BreakingDownの基本ルールと特徴 ②MMAルール
BreakingDownのMMAルールには、激しい打ち合いを促進するための工夫が施されています。
主な規定は以下の通りです。
・グラウンド状態は最大10秒まで
・顔面膝蹴りは禁止
・肘打ちは基本的に禁止
(双方の合意がある場合は許可)
特に「グラウンド状態は最大10秒まで」というルールは、寝技主体の試合展開を防ぎ、立ち技での激しい打ち合いを促進するために設けられました。
これにより、MMAでありながらキックボクシングのような迫力ある打撃戦が展開されることが多いのです。
BreakingDownの基本ルールと特徴 ③階級と計量ルール
BreakingDownは多様な体格の選手が参加できるよう、12階級という細かな区分を設けています。
これにより、様々な選手に活躍の場を提供しています。
BreakingDownの階級区分は以下の通りです。
・スーパーヘビー級:120.0kg超
・ヘビー級:120.0kg以下
・ライトヘビー級:93.0kg以下
・ミドル級:84.0kg以下
・ウェルター級:77.0kg以下
・ライト級:71.0kg以下
・フェザー級:66.0kg以下
・バンタム級:61.0kg以下
・フライ級:56.5kg以下
・ストロー級:52.0kg以下
・スーパーアトム級:49.0kg以下
・アトム級:47.5kg以下
また、選手の安全を確保するため、計量ルールも厳格化されています。
「BreakingDown15」で2名の選手が計量失敗したことを受けて、朝倉未来さんは以下のルール改定を発表しました。
・アマチュア選手は水抜き4キロ以下に制限
・計量失敗した場合、試合はノーコンテスト
(受けた側が勝った場合のみ公式試合)
・計量失敗後は2大会出場停止
これらの厳格なルールにより、選手の安全と試合の公平性を確保する取り組みが進められています。
BreakingDownの基本ルールと特徴 ③判定基準
BreakingDownの判定システムは、従来の格闘技とは一線を画す独自の仕組みを採用しています。
特に視聴者参加型の判定は、デジタル時代に適応した革新的な試みとして注目されています。
審査システムの詳細は以下の通りです。
・審査員4人と視聴者投票(AUDIENCE)による投票
・赤・青・ドローの選択肢から3票以上を獲得した選手が勝利
・「.5シリーズ」では視聴者投票はなく、審査員3名のみ
(2票以上で勝利)
また、判定基準も明確に定められており、以下の3要素で構成されています。
【ダメージ】(40%)
ダウン相当に近いダメージを与えた場合は加点
【アタック数】(40%)
アタック数が圧倒的に多い方に加点
【アグレッシブネス】(20%)
積極的に試合を作っている方に加点
このようにダメージとアタック数を同等に評価する判定基準により、積極的で攻撃的な試合展開が促進されています。
この独自の判定システムこそが、ブレイキングダウン独自の特徴でもあると言えます。
ではこれらの要素についてRIZINやDEEPなどの他団体と比較してみようと思います。
BreakingDownの基本ルールと特徴 ④他団体との比較
ではこれらの試合形式やルールについてRIZINやDEEPとどのような違いがあるのかを一覧にして比較してみました。
BREAKINGDOWN | RIZIN | DEEP | |
設立 | 2021年 | 2015年 | 2001年 |
試合時間 | 1分1R 延長1R ※特別ルールも有り | (MMA) 5分3R (キック) 3分3R | 5分2R ※タイトルマッチは3R |
審査方法 | 優劣方式 | 10点方式 | 10点方式 |
3団体を比較したときの一番大きな違いは主ににプロ格闘家たちが集うRIZINやDEEPに対して
ブレイキングダウンは喧嘩自慢などの素人たちにも門戸を開いているという点が挙げられます。
そしてこの素人喧嘩自慢やプロ格闘家たちがオーディションと呼ばれる会場でお互いがぶつかりあって因縁が生まれ
その様子をYouTubeチャンネルで無料公開していることがブレイキングダウンの人気の秘密でもあると言えます。

じゃあそのオーディション制度について詳しく説明するぜ
BreakingDownの基本ルールと特徴 ⑤オーディション制度
BreakingDownの人気を決定的にしたのは、ブレイキングダウン4から導入されたオーディション制度でした。
朝倉未来さんはYouTubeチャンネルでこの新たな取り組みを発表し、格闘技シーンに大きな波紋を広げました。
オーディション導入の主な目的は、単なる技術だけでなく選手の人間性やストーリーを重視することにありました。
・格闘技の技術に加え、戦うことへの情熱や精神を評価
・選手のストーリー性をより強化
・出場全選手の煽りVTRを導入し、エンターテイメント性を高める
この新しい取り組みは大きな成功を収め、オーディションの動画は500万再生以上と驚異的な再生数を記録しました。
このオーディション制度により、対戦者同士の因縁を明確化し、本戦への期待値を上げる企画のフォーマットが確立されました。
格闘技としての側面だけでなく、エンターテイメントとしての魅力を高めることに成功したのです。

試合よりもオーディションの方が面白いという風潮までもが
あるぐらい面白いんだよなあ…
オーディション動画は朝倉未来チャンネルで無料公開されており
また朝倉海チャンネルではオーディション前に行われる事前審査の動画が無料で公開されております。
ブレイキングダウンについての基礎知識についてまとめ
ここまでブレイキングダウンの基礎知識としてルールや特徴
そして他団体(RIZIN・DEEP)との比較について紹介してきました。
一覧にまとめますとこのようになります。
【コンセプト】
・体力の計算がない全力のぶつかり合い
・1分最強説のロマン
→素人でもプロに勝てるのか
→どの格闘技が最強なのか
・喧嘩自慢達の登竜門
【試合形式】
(キック)
・1分1ラウンド制
・判定で引き分けの場合は1分間の延長ラウンドを実施
・主催者が用意したオープンフィンガーグローブを使用
※お互いの合意があればベアナックルも可
・ダウンは基本的に2ダウン
・トーナメントの場合は1ダウン、決勝戦は2ダウン
(MMA)
・グラウンド状態は最大10秒まで
・顔面膝蹴りは禁止
・肘打ちは基本的に禁止
(双方の合意がある場合は許可)
【判定方式】
・審査員4人と視聴者投票(AUDIENCE)による投票
・赤・青・ドローの選択肢から3票以上を獲得した選手が勝利
・「.5シリーズ」では視聴者投票はなく、審査員3名のみ
(2票以上で勝利)
【判定基準】
(ダメージ)(40%)
ダウン相当に近いダメージを与えた場合は加点
(アタック数)(40%)
アタック数が圧倒的に多い方に加点
(アグレッシブネス)(20%)
積極的に試合を作っている方に加点
【階級】
・スーパーヘビー級:120.0kg超
・ヘビー級:120.0kg以下
・ライトヘビー級:93.0kg以下
・ミドル級:84.0kg以下
・ウェルター級:77.0kg以下
・ライト級:71.0kg以下
・フェザー級:66.0kg以下
・バンタム級:61.0kg以下
・フライ級:56.5kg以下
・ストロー級:52.0kg以下
・スーパーアトム級:49.0kg以下
・アトム級:47.5kg以下
【他団体との比較】
BREAKINGDOWN | RIZIN | DEEP | |
設立 | 2021年 | 2015年 | 2001年 |
試合時間 | 1分1R 延長1R ※特別ルールも有り | (MMA) 5分3R (キック) 3分3R | 5分2R ※タイトルマッチは3R |
審査方法 | 優劣方式 | 10点方式 | 10点方式 |
このようにRIZINやDEEPなどとは違うコンセプトのもと発展してきたブレイキングダウン。
特にオーディションを中心としたメディア展開は格闘技コンテンツの中でもその人気は群を抜いていると言えます。
しかし逮捕者が出たりするなど色々と批判が集まることも多く格闘技とは言えないという厳しい目もあります。
しかし近年、ブレイキングダウンからDEEP、RIZINへ挑戦する選手も現れたり
またRIZINやDEEPとの交流戦が行われるなど団体間の交流が活発化してきております。
これは実力のある選手との交流でブレイキングダウンの選手のレベルアップが
そして人気のあるブレイキングダウンにRIZINやDEEPの選手が出場することで
より幅広い層にも知名度が浸透するということで
ひいては格闘技界全体のレベルアップにつながる動きなのではないでしょうか。
回を重ねマンネリ化してきた、飽きたなどと言われることもあるブレイキングダウンですが
毎回新たな試みを実施し次は何がでるだろうかと期待が高まっており今後の動向についても注目です!
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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